海辺の本棚『The Velveteen Rabbit』

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酒井駒子さんの『ビロードうさぎ』を読んで
本の箱に眠っていたこの絵本を思い出しました。
『ビロードうさぎ』は酒井さんの抄訳。
原文はどうだったのかしらと。

古書で求めたこの絵本には鉛筆で薄く単語チェックが施されいて、
ちょうど私と同じくらいの単語力(初級レベル)の方の元にあった本のようでした。
古書の書き込みは普段はあまり好ましく思えませんが、
前の持ち主の奮闘のあとが見えて、今回はそれもまた楽しめました。


読んでみると原作にはあって酒井さんの『ビロードうさぎ』にはない場面があり、
「リアル」になるステップも少し違っていました。
そして最後の部分。
これは私の英語力でもグッと胸に迫りました。


原作の絵はとても親しまれてきたもの。
洋書で、あるいは1953年刊の岩波の児童書『スザンナとお人形・ビロードうさぎ』(石井桃子訳)で
ご覧になった方も多いと思います。
2002年には童話館出版から同じく石井桃子さん訳『ビロードうさぎ』としてもで出版されていますね。


原作が翻訳により様々に形を変えて伝わってゆく。
そのプロセスもまた絵本の味わい。
語感の変化で、あるいは解釈の違いで時代とともに環境とともに変容する翻訳本たち。

本は生き物ですね。
しかもとても長生きな生き物だと思います。



最後の文章を綴っておきます。


<But he never knew that it really was his own Bunny,
come back to look at the child who had first helped him to be Real.>


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『The Velveteen Rabbit』→








by uminokosyoten | 2018-05-13 07:00 | 本読み便り