海辺の本棚『花咲小路二丁目の花乃子さん』

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川口葉子さんが勧めていらした本『コーヒーブルース』が小路幸也さんとの出会いでした。
テンポの良い文章と程よく苦味の効いたサスペンス仕立て。
次になにを?と探していた時に目についたのが『花咲小路二丁目の花乃子さん』。
花にご縁のある内容に違いないと図書館からお借りしました。

いじめにあって高校を辞め、
花咲小路の花屋さんで働くことに決めた主人公のめいちゃんの成長を通して描かれる、
花と絵画が絡んだサスペンス。
花言葉とそこから生まれる効果。
スピリチュアルな要素として「花」を取り入れた趣向はサスペンスには珍しいかも知れませんね。

それぞれに秘密の過去を持つ花小路の住人たち。
テレビドラマをみているような娯楽性と、
時に深く胸に刺さる言葉。
甘いようで辛い。
そのバランスに手慣れた作家のゆとりを感じさせる構成でした。



<「自分で自分の気持ちにケリを、終わり、ってものをつけないと
恨んだことは終わらない。
消すんじゃなくて、終わらせるの。
それはもう私たちにできることじゃない。
その人たちの間で為されなければならないこと」>(P.231)


『花咲小路二丁目の花乃子さん』→









by uminokosyoten | 2018-05-12 07:00 | 本読み便り