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海の古書店

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by uminokosyoten

夏の図書室『生きていくうえで、かけがえのないこと』

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早めに休んだせいか、
雨音で夜中に目を覚ましました。

夜はいろんな思いが駆け巡る時間。
だんだん眠気が薄れてしまい
とうとう起き出して、
心落ち着かせるためにジャーマンカモミールティーを。
そして、
小さなパソコンデスクで開いた読みかけの若松さんの本を
さきほど読み終えたところです。

『生きていくうえで、かけがえのないこと』。

この本の中でまたたくさんの言葉に出会いました。
その一つ一つが新しい風のように心に吹き込んできました。

その中で忘れたくない文章を一つ、ここに書き留めさせてくださいね。



<もし、人生の一語を書物に見つけることがむずかしいなら、
自分の手で書けばよい。
人は誰も自らの人生の危機を救うに十分な言葉を心の奥に宿しつつ、
この世に生を受けている。
私だけがそう感じているのではない。
このことこそ哲学の祖であるプラトンが、
生涯を賭して私たちに伝えようとしたことなのである。
苦しみにあるとき、人生の試練にあるとき、
己れの魂を見つめるがよい。
お前はそこに朽ちることのない光を見出す。
誰に与えられるのではなく、
人は内に秘めた言葉によって、
転んだ場所からもう一度立ち上がることができる。
プラトンのいう「想起」とは、
そうした万人に開かれた営みなのである。>(P.120)



『生きていくうえで、かけがえのないこと』→








by uminokosyoten | 2017-07-30 02:37 | 本読み便り