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海の古書店

本のこと、心に浮かんだことを綴ります。香りのお店「Atmosfera」:http://atmosfera-kamakura.com/ お問い合わせ: books@good.memail.jp


by uminokosyoten

「新年会、そして本のこと」

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鎌倉駅のホームが見える中華料理店にて、6日午後1時半。
晴れ。


友達が誘ってくれて笑顔の新年会。



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美味しいものが時間をさらに楽しくしてくれました。




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おしゃべりが尽きずにミニ散歩のあとブンブン紅茶店へ。




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スノーフレークケーキのやさしい美味しさにほっぺをとろけさせながら、
久しぶりの本談義。
話は「2016年の1冊」に。
私は迷わず堀江敏幸さんの『その姿の消し方』をあげたのでした。




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帰路友人がみつけた美しいバラの花。
ぽつねんと定休日のワイン屋さんの庭の奥に人知れず咲いていました。
花も気づかれなければその姿を現わすことはありませんね。




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THE GOOD GOODIESのお花屋さんに新年のご挨拶。




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今年最初のわが家のバラは「ドラフト・ワン」。
果実のような爽やかな香りのスプレー咲きです。




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花弁の繊細な重なりにひかれました。





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堀江さんの『その姿の消し方』は昨年度の野間文芸賞を受賞。
『群像2017年1月号』に掲載された選評は
5名の選考委員全員が「言葉の力」を再認識させられたという、
同じ文筆家としての敬愛に満ちたものでした。
奥泉光さんの文章をご紹介させてくださいね。


「堀江俊幸氏の『その姿の消し方』は、言葉が文字として記されることの意味、
文字となった言葉が記憶を生み、歴史を育み、
時空を越えた関係の樹の種子となることを、
書かれた言葉が密かな輝きを放ち続けることを、
ともするば忘れがちな言葉の力を、
あらためて思い出させてくれる作品である。」(P.102)



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ゆっくりと浸透してくる「言葉の力」は
見るたびに心を懐かしさで包み込んでくれる夕焼けに似て、
静かに傍に寄り添ってくれるものなのかもしれません。



『その姿の消し方』→







by uminokosyoten | 2017-01-07 07:00 | 本読み便り