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海の古書店

本のこと、心に浮かんだことを綴ります。香りのお店「Atmosfera」:http://atmosfera-kamakura.com/ お問い合わせ: books@good.memail.jp


by uminokosyoten

海辺の本棚『この星の忘れられない本屋の話』

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無事に次男の渡米の手伝いが完了しました。
本好きの息子からたくさんの本を預かりました。
「こんなに読んでいたのね」
本棚に並んだ本を眺めながら、そう思いました。
この10年ほど息子は勤務と研究が忙しく、ほとんど休みがありませんでした。
その気分転換が本だったとのこと。
「本があるから生きて来れた」のだそうです。


『この星の忘れられない本屋の話』。
これは15人の作家たちの本屋譚。
登場する作家と表題は次の通り。

本屋の時間  アリ・スミス
この世のどこにもない本  アンドレイ・クルコフ
ヘラクレスの柱  イアン・サンソム
ふたつの本屋の物語  フアン・ガブリエル・バスケス
ライトナーとわたし サーシャ・スタニシチ
おとぎ話はいつも幸せな結末をくれる  イーユン・リー
蛇を退治するときは…… アラー・アル・アスワーニー
憧れ――何かが起こるナイロビの本屋 イヴォーン・アジアンボ・オーウーアー
雪の日 マイケル・ディルダ
ある会話  ダニエル・ケールマン
ラ・パルマヴェルデ  ステファノ・ベンニ
発展の時代の本屋  パンカジ・ミシュラ
親しみがあるということ  ドロテ・ノルス
ボヘミア・ロード  イアン・シンクレア
物語がわたしの故郷  エリフ・シャファク


まさに「本があるから生きて来れた」人たち。
本屋への思い入れの熱いこと。
饒舌に拍車がかかって驚くほどです。

本屋の魅力は本&人。
本を巡る「語らい」が、
それぞれの作家に大きなきっかけを与えてきたのだと実感しました。

往復の電車で開いて、まだ全編を読破したわけではありませんが、
本が生まれて人と出会うには、
個性的で情熱的な「本のある場所」が必要であることを
改めて思ったことでした。




『この星の忘れられない本屋の話』→







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さあ行こう
海渡る糸ゆるやかに
君の未来を我もゆめみて

瑠璃



昨日の旅のパートナーはNiki。
ちょっとセンチメンタルになりそうな母さんをしっかりリードしてくれました。



Bon Voyage!








by uminokosyoten | 2018-04-12 07:00 | 本読み便り