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鎌倉心景「想い」

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お茶の時間。
最近は小さなままごと用のアンティークC&Sに天上の人たちのお茶を。

ご機嫌いかが?
私はあちこちメンテは必要ですが、おかげさまで幸せです。





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ある方のお便りに、
月光荘の創始者のことが書かれた本が素敵だと。
早速図書館へリクエスト。

月光荘は私が学生のころは銀座の泰明小学校の前にあって、
同じビルにリッカーの浮世絵の素晴らしい美術館がありました。
その美術館へ行く帰りに
よく月光荘でクロッキーノートや鉛筆を買っていました。
今はもうリッカー美術館はなくなり、月光荘も新橋よりのビルに移転。
銀座の変遷とともに変化していったお店のひとつですね。

写真はノートと鉛筆です。
ホルンのマークが目印。
今でも愛用しています。

よいものはずっと生き続ける。
そう語りかけてくるようです。





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校正の勉強を始めました。
一人出版社はなんでもやれなくてはなりません(笑)。
学生時代、新潮社で辞書の編纂のアルバイトをしていました。
その時のことが思い出されて、
懐かしい学びの時間をいただいています。





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Semtimental Bookstore。
昨日はTHE GOOD GOODIESの花屋さんに
冊子を配達に行きました。

やさしい彼女にはきっと伝わる。
そう思うから。




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アネモネ。
これからゆっくりと開いて行くそうです。
春を告げる花ですね。




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近所の小さな川べりで鳩が瞑想していました。
携帯電話のカメラを向けるとちらりとこちらを向いて、
「君はまだ世界を知らないね」とでも言うような顔をして、
また川面を見つめるのでした。

空を飛ぶ鳩に比べたら、私はまだまだ世界を知らない。
たしかにそうかもしれません。






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赤い実が赤く色づく仕組みも、知らない。

ずっと見てきたのに、
当たり前だと思って知らないままにきてしまいました。





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いただいたお便りに同封されていたのは竹下文子さんの「種の袋」という文章でした。
とても素敵な文章なので最後のところをご紹介させてください。



<目をつぶると、小さいひきだしがたくさん見える。
昔の薬局か図書館にあったようなひきだし。
種は、そんなひきだしに入っている。
きちんと分類されて、紙袋に封をして、それぞれの名前を書いた、
何百種類もの植物の種。
袋を取り出し、そっと耳もとで振ってみると、
さかさかさか、とかすかな音がする。眠っている種の音だ。
ある季節の、ある日、お天気や気温やいろんな条件を選んで、
ひとつの袋の封が切られ、種がまかれる。
(中略)
そしてまた、多くの種は、袋に入ったまま、決して土にまかれることなく、
百年でも二百年でも、さかさかさか、と耳もとで歌いつづけるのだろうと思う。>


まかれない種。
その歌。
それを聞き逃さない作家の耳が素晴らしいと思いました。


お便りへのお返事にも書いたのですが、
私はこのごろ昔やりたかったのに「できなかったこと」や「できそうにもないこと」について、
あまり悔しいと思わなくなりました。
ある年齢までは「やりたい」気持ちが大きくて「できない」ことが悔しかった。
でも、いつのまにか、
「ああ、そんなことも思っていたわね」となつかしく思うようになってきました。

あきらめとは少し違う感じです。

きっと私のひきだしには種の袋がたくさんたくさん並んでいて、
今でも出番を待っていてくれるでしょう。
でも、私はまかなくてもその袋の「さかさかさか」という歌を聞けるだけで
幸せだと感じるようになったのだと思います。

あなたのひきだしにも種の袋がきっと美しく並んでいますね。











アネモネを買ってアネモネあのねのね
君に届ける午後のハミング


瑠璃










by uminokosyoten | 2018-01-06 07:00 | 鎌倉心景

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