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記憶

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小学生のはじめの日々を送った長崎の街。
私がお世話になった西浦上小学校の沿革を見ると、
「昭和20年8月9日午前11時2分、原子爆弾のため校舎全部倒壊、
訓導4名殉職 児童167名死亡」とありました。
(その後校舎は移転しています)


私は入学して間も無く大病を患い、
1年間の休学。
母は懸命に看病しながら
何を思っていたのでしょう。
クリスチャンではなかったのですが、
教会が身近にある街でしたから、
母は出向いていたようです。
私が快癒してからは日曜学校に時々連れて行かれました。
原爆によるケロイドの残る首をベールで包むようにして祈る
美しい女性の横で
母は何を祈っていたのでしょう。

久しぶりに桐の箱にしまっていた当時の写真を広げてみると
そこには私の知らない顔をした母がいました。
私は母のことを
知っているつもりでいただけだったのかもしれません。

天上に持って行かれた記憶を手繰り寄せることはできないけれど、
せめて時々写真をひろげて、
そこにいる母を通して
自分の中に「歴史」の片鱗をひとつでも蘇らせることができればと思います。



















by uminokosyoten | 2017-08-09 17:09 | 鎌倉心景

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