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海の古書店

本のこと、心に浮かんだことを綴ります。香りのお店「Atmosfera」:http://atmosfera-kamakura.com/ お問い合わせ: books@good.memail.jp


by uminokosyoten

鎌倉心景「旧友たち」

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小町通り、11日午後1時。
晴れ。


このミモザが黄色に染まり始めました。




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春のベール。
青空に映えますね。




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昨日は夜から東京で高校時代の2年のクラスの新年会の予定でしたので、
早めに好きなカフェで英気を養いました(笑)。

顔なじみになってもほどよい距離感を保ってくれるカフェは
ありがたいですね。



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八幡様へ向かう道すがら、
いつもはみかけない猫の看板をみつけてたどってみました。

こちらは土曜、日曜しか営業していない「おさらぎ茶廊」
作家大佛次郎さんがおもてなし用に使われていたお宅だそうです。



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しっとりとした佇まいのカフェ。
花の季節に大切な人と訪ねようと思いました。


大佛次郎さんゆかりのカフェといえば
横浜の大佛次郎記念館のカフェ霧笛も素敵でした。
あのトーストの味は忘れられません(なんて食いしん坊な!)



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八幡様の鳥居前で人力車のシミズさんを見かけました。
寒いのに相変わらずの出で立ち。
座り姿も絵になって。
シミズさんはめずらしい一匹狼的人力車屋さん。
銭洗弁天様下がベースで、いろいろにわがままを聞いてくれます。
どうぞご贔屓に!




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これは夜の会合のあと帰路の電車の風景です。
9名集まった友人たちの近況報告に聞き入って
ご馳走をあまり食べれなくて、こんなお夜食。
糖分過多。


それぞれの60年。
ほんとうにいろんなドラマがありました。
みんないろんな山を越えて谷を渡って。
それでも今元気に笑っていられることに感謝しようねと。

60歳を機に始めたことの中で人気ナンバーワンは語学でした。
私たちの世代は文法重視の教育を受けたせいで
聞き取りがまったく不得手。
仕事を通してそれを痛感した友人たちは皆時間を作って
語学の勉強中。
朝4時に起きてかならず1時間みっちりという人も。

企業戦士からリタイアした彼らの生き方。

まだ仕事を続けている人が大半ですが、
大手新聞社の社会部デスクを務めた友人がすべてをきっぱり捨てて、
「書道」一筋なのには驚きました。
かつて学んだ道をさらに修練、家では教えてもいるそうです。
白い紙に文字をどう配するかという構築の時間が一番好きだとのこと。
書道の魅力を教えてもらいました。

大病を越えて仕事に復帰、まだ現役の友人が口にした
「自分はほんとうに運と友達に恵まれて幸せだと思っているよ」のことば。
皆が大きくうなづいてお開きに。
よい冬の夜になりました。



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自分の人生はもちろん自分だけのもの。
でも、どれほど多くの人たちの気持ちに支えられて生きてこれたのか。
あらためて思いながら。
鎌倉駅について見上げた空には美しい月が輝いていました。




連休二日目。
どうぞ素敵なお時間を。









by uminokosyoten | 2017-02-12 10:19 | 鎌倉心景