号外週刊橙書店「わたしのブックストア」
2012年 12月 16日
知人の知らせで橙書店が表紙を飾っている本が出版されたことを知りました。
先日メールでやりとりしたとき、久子さんは一言もその本のことを書いてきませんでした。
自分の宣伝が下手な人。
いつもそう思います。
だからみんながよくしてくれるんだって、そう思います。
「毎日誰かがなにかを差し入れしてくれます。ありがたいです」
たしかにオレンジのカウンターに座っていると、いろんなところからお菓子とか野菜とか果物とかが持ち込まれます。
「よかったら食べてね」の一言を添えて。
そういうお店ってめずらしいのではないかしら。
この本をブログに載せることを久子さんは知りません。
だからこれは久子さんへの号外でもあります。
よかったねと、
ひとこと、伝えたく思いました。
この本にもあるように、彼女はよく動いています。
ケーキを焼きながら、チャーハンを炒めたり珈琲をいれたりします。
ギフトのラッピングをしながら、人生相談の相手をしたりしています。
かと思うと、白玉(看板猫です)を肩にのせてぼおっとしていたりもします。
そしてときどき、この本にあるように「四角い穴」を通って橙書店に消えて行きます。
橙書店は久子さんが行きたかった書店をそのまま形にしたのだと思います。
ずっと頭の中にあった書店を。
ですから、2008年お正月に資金を調達、2月8日にはオープンという、ありえないスーパーパワーで本屋を作ってしまえたのだと。
しかもこんな落ち着ける場所として。
今私は宿り木のように橙書店の上でノエルをやらせてもらっています。
今回の取材にノエルをのせてもらえたこともうれしかったです。
「何があるかは行ってからのお楽しみ」と紹介してもらえてハッピーでした。
ありがとう。
これからも橙書店は「ありがとう」の生まれる書店であり続けるでしょう。
「わたしのブックストア」の著者北条一浩さんがおっしゃっているように、
<橙書店に行くことは、田尻久子さんに会いに行くこと>。
久子さんは人見知りをします。(いつも自分で言っています)
だからもしも久子さんに本のことで尋ねたいことがあったら、一度でめげずにやさしく話しかけてください。
そしたら笑顔と本の話が、ちょうど毛糸玉の毛糸のようにするすると出て来るはずです。
橙書店とあなたの長いおつきあいを心から願っています。
「わたしのブックストア」◆
お問い合わは橙書店まで。
by uminokosyoten
| 2012-12-16 08:39
| 橙書店